何とか卒業し学生最後の春休みに突入しました。
本来ならば思いっきり春休みを満喫したいところでしたが、現実は体調との闘いでした。とにかく体がだるい、しんどい、胃が気持ち悪い、吐き気がする、ドキドキして倒れそうになる。
この時は、体調が悪くて電話に出ることすら辛かった。なぜいつかけても電話に出ないのかとイライラしながら怒られることもありました。「体調が悪くて出られませんでした。」と今の私なら言えるのですが、当時の私は体調が悪いことを人に知られたくなくて、謝ることしかできませんでした。そんなこともストレスになっていたのだと思います。
社会人になる前に少しでも体調を整えるため、本当はひたすらに寝ていたかったです。でも引っ越し、社会人になるために必要なものの準備など、やらなければならないことがたくさんありました。一日一日生きるのが精いっぱいだったある日、ついに初めてのパニック発作が起きてしまいました。
初めてのパニック発作と言っても、当時はパニック障害という病気があることすら知りませんでした。後に振り返ってみるとこれが最初だったということです。
その日も胃腸の調子は最悪。けれども、この日はどうしても行かなければならない場所がありました。タイミングが悪く一緒に行ける人がいなかったため、自分で車を運転し高速に乗りました。
トンネルに差し掛かった時のことです。今まで感じたことのない激しい動悸に襲われました。車がぶつかるんじゃないか、このまま倒れるんじゃないか、でもトンネル内で横付けはできないと震えながらなんとかサービスエリアまでたどり着きました。
トイレに入り、震える手と氷のように冷え切った胃腸をなんとか落ち着けようと深呼吸をしましたが、なかなかおさまりません。せめて誰か隣にいて大丈夫と声をかけてくれたら、運転を代わってくれたら、どんなに心強かったでしょうか。自分の体に何が起こっているのか分からず、ただただ得体の知れない恐怖でいっぱいでした。本当に過敏性胃腸炎だけなのかという疑問も湧いてきました。もっと他に何かあるんじゃないか。
帰り道は下道を通り、何度も何度もコンビニで休憩しながら帰りました。